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意思決定者向け
導入事例2026年7月9日INS-000069

データレイク未整備の状態から始めるBI基盤構築。複数DBを統合し、DWH・ETL・ダッシュボードまで一気通貫で設計

複数DBに分散したデータを棚卸しし、標準化・名寄せ・クレンジング、ETL、データレイク・DWH、BIダッシュボード、AI支援分析、運用コスト最適化までを一気通貫で設計した自社開発検討・アーキテクチャ設計事例です。

BIツールを導入する前に、解決すべき問題がある

企業の中には、すでに大量のデータを保有しているにもかかわらず、経営やマーケティングの意思決定に十分活用できていないケースがあります。

たとえば、

* 複数のシステムにデータが分散している

* 部門ごとに同じ指標の定義が違う

* 必要なデータがそもそも取得されていない

* Excelで毎回集計している

* ダッシュボードごとに数字が異なる

* データを出すたびにエンジニアへの依頼が必要

* データ量の増加によって処理が遅くなっている

といった状態です。

このような課題に対して、いきなりBIツールを導入しても、十分な成果は得られません。

元のデータが整理されていなければ、見た目のきれいなダッシュボードを作っても、その数字を信用できないからです。

必要なのは、

**データを集める

→ 整える

→ 蓄積する

→ 指標を定義する

→ 可視化する

→ 運用する**

という一連の仕組みです。

Sekimosoft合同会社では、データレイクやDWHが未整備の状態から、複数データベースの統合、ETL、DWH、BIダッシュボード、運用コスト最適化までを一気通貫で考えるデータ分析基盤の設計を行いました。

本記事では、その考え方とシステム構成について紹介します。

> 本事例について

>

> 本記事は、Sekimosoft合同会社が複数DB環境からのデータ統合、DWH・ETL・BI活用を題材に行った、自社開発検討・アーキテクチャ設計事例です。

>

> 特定の顧客企業から受託したプロジェクトではありません。

>

> 実際の導入時には、既存システム、データ量、更新頻度、必要なKPI、セキュリティ要件、運用体制などを確認した上で個別に設計します。


企業には多くのデータが蓄積されています。

顧客情報。

契約情報。

利用履歴。

アクセスログ。

問い合わせ履歴。

売上情報。

広告データ。

サービス内の操作ログ。

しかし、データが存在しているだけでは、分析には使えません。

たとえば、同じ顧客が複数のシステムで別のIDを持っている場合があります。

あるシステムでは会社名が正式名称。

別のシステムでは略称。

別のシステムでは担当者名だけ。

この状態では、同じ顧客の情報を正しく統合できません。

また、

「売上」

「有効顧客」

「継続利用」

「コンバージョン」

といった指標の意味が、部門ごとに違うこともあります。

そのため、BI基盤を作る際には、最初にダッシュボードを作るのではなく、

データがどこにあり、どのような意味を持ち、何が不足しているか

を整理する必要があります。

添付RFIでも、複数DBの調査、不足データの特定、標準化、名寄せ、クレンジング、ETL、DWH、BI、運用最適化までを段階的に構築する構成が想定されています。

分散したデータベースやログを棚卸し・クレンジング・名寄せ・ETLで統合し、データレイクとDWHからBI分析・経営判断につなげるデータ基盤の全体構成図
複数のDB・SaaS・CSV・操作ログを統合・整備し、データレイク、DWH、KPI定義、BIダッシュボードへつなぐ分析基盤の全体像。データ基盤整備、BI構築、運用・コスト最適化を段階的に進め、経営と業務の意思決定を速めます。

まず、データの棚卸しを行う

BIプロジェクトの最初の工程は、画面設計ではありません。

確認するのは、

* どのシステムに

* どのデータがあり

* 誰が管理し

* どの頻度で更新され

* どの程度の量があり

* 何に使われているか

です。

たとえば、

顧客データ

顧客ID、会社名、契約状況、利用プランなど。

利用データ

ログイン、機能利用、操作履歴、継続率など。

マーケティングデータ

流入元、広告、キャンペーン、問い合わせなど。

売上データ

受注、請求、入金、解約など。

システムログ

エラー、処理履歴、操作イベントなど。

これらを整理します。

その上で、

分析したいのに取得できていないデータ

も確認します。

たとえば、

「どの機能を使った顧客が継続しやすいか」

を知りたいのに、機能利用ログを記録していなければ分析できません。

つまり、BI基盤構築では、

既存データを集めるだけでなく、今後何を記録すべきかを決めること

も重要です。


分散したデータを一度整理する

複数のデータベースを直接BIツールへ接続する方法は、短期的には簡単に見えます。

しかし、システムが増えるほど問題が起きます。

* 同じ項目の名前が違う

* データ型が違う

* 時刻の基準が違う

* 更新タイミングが違う

* 削除済みデータの扱いが違う

* 同じ顧客を別のIDで管理している

この状態で直接集計すると、ダッシュボードごとに独自の修正処理が増えていきます。

その結果、

同じ会社の中で、同じ指標なのに数字が違う

という問題が起きます。

そこで、データを直接BIへ渡すのではなく、

**収集

→ 整形

→ 標準化

→ 蓄積

→ 分析**

という段階を作ります。


今回の設計では、データの流れを大きく四つに分けます。

データソース

元となるデータです。

たとえば、

* 業務データベース

* 顧客データベース

* サービス利用データ

* 操作ログ

* システムログ

* 外部サービス

などです。

顧客DB・販売管理DB・CRM・CSV・アプリログなどの分散データを収集し、標準化・名寄せ・DWHを経てBIダッシュボードへつなぐデータ基盤の構成図
BIを導入する前に、複数のデータソースから収集した情報を標準化・名寄せし、DWHへ蓄積するまでの流れを整備します。役割ごとにデータ処理を分けることで、信頼できる指標をBIで可視化し、迅速な経営判断につなげます。

収集・加工

複数のデータを取り込み、

* 抽出

* 変換

* 型の統一

* 名寄せ

* クレンジング

* 不要データの除外

を行います。

蓄積・分析基盤

加工前のデータと分析用データを保存します。

AWSを利用する場合は、

* Amazon S3

* Amazon Athena

* 必要に応じたETLサービス

などを組み合わせる構成が考えられます。

可視化

整えたデータをBIツールで可視化します。

たとえば、

* Amazon QuickSight

* その他のBIツール

などを利用します。

重要なのは、特定のサービスを使うことではありません。

役割を分け、将来変更できる構造にすること

です。


ETLは、単にデータを移動する処理ではありません。

本当に難しいのは、

異なるシステムのデータを、同じ意味で扱える状態にすること

です。

たとえば、

あるシステムでは、

active

別のシステムでは、

契約中

別のデータでは、

1

となっているかもしれません。

技術的にはすべて取り込めます。

しかし、そのままでは一つの指標として集計できません。

そこで、

* 項目名

* データ型

* ステータス

* 日付形式

* タイムゾーン

* 単位

* ID体系

を揃えます。

この工程を曖昧にすると、後から修正コストが増えます。

BI基盤で最も重要なのは、データ量ではありません。

データの意味が揃っていること

です。


データ基盤構築では、設計や開発以外にも多くの作業が発生します。

たとえば、

* 表記揺れの修正

* 重複データの整理

* 欠損値の確認

* 不正なデータの除外

* 古いコード体系の変換

* マスタの統合

です。

これらは見積もり時には見えにくいため、

隠れコスト

になりやすい部分です。

そのため、今回の設計では、データ整備を一度きりの作業として扱いません。

できるだけ、

* ルール化する

* 自動化する

* エラーを記録する

* 修正履歴を残す

* 再実行できるようにする

ことを重視します。

たとえば、会社名の表記揺れを人が毎月修正するのではなく、変換ルールやマスタを持つ。

異常データを黙って除外するのではなく、確認対象として残す。

このように、

人が毎回直さなくてもよい仕組み

を作ることが、長期的な運用コスト削減につながります。


顧客DB・ECログ・問い合わせログ・アプリログにある表記揺れ、重複、欠損、異なるIDを標準化・名寄せ・クレンジングで統一するデータ品質改善のBefore/After図
複数システムに分散したデータは、表記揺れや重複、欠損、IDの不一致を整理してから分析に利用します。標準化・名寄せ・クレンジングによってデータの意味を揃えることで、KPIやレポートの信頼性を高め、精度の高い意思決定につなげます。

DWHを作る目的は、データを保存することではありません。

重要なのは、

会社の中で共通して使える数字を作ること

です。

たとえば、

* 顧客数

* 新規顧客数

* 継続率

* 解約率

* 売上

* 利用率

* コンバージョン率

などです。

これらの数字を、部署ごとに別の方法で計算すると、会議のたびに、

「どちらの数字が正しいのか」

という議論が起きます。

DWHでは、

この指標は、このデータを、この条件で計算する

という基準を揃えます。

すると、マーケティング、営業、経営、開発が同じ数字を見ながら話せるようになります。


BIツールでは、簡単に多くのグラフを作れます。

しかし、グラフが多いほど意思決定が速くなるわけではありません。

最初に必要なのは、

何を判断するための画面なのか

を決めることです。

たとえば、経営者向けであれば、

* 売上

* 顧客数

* 継続率

* 主要サービス利用状況

など。

マーケティング担当者向けであれば、

* 流入

* 問い合わせ

* コンバージョン

* キャンペーン成果

など。

プロダクト担当者向けであれば、

* 機能利用

* 継続利用

* 離脱ポイント

* エラー状況

などです。

全員に同じダッシュボードを見せるのではなく、

役割ごとに、次の判断に必要な情報を見せる

ことが重要です。


データ基盤では、リアルタイム処理が高度に見えます。

しかし、すべてのデータをリアルタイム処理すると、コストと複雑さが増えます。

実際には、

準リアルタイム

* 障害状況

* 重要な操作イベント

数時間単位

* マーケティング指標

* 利用状況

日次

* 経営KPI

* 顧客分析

月次

* 長期トレンド

* 経営レポート

のように分けられます。

必要な鮮度に合わせて処理頻度を変えることで、

必要な情報速度とインフラコストを両立

できます。


BIツールの役割は、データをきれいにすることではありません。

BIは、

整理されたデータを、意思決定できる形で見せる場所

です。

たとえば、

* 主要KPI

* 前月比較

* 異常値

* セグメント比較

* 詳細分析

などを表示します。

良いダッシュボードは、数字を並べるだけではありません。

利用者が、

「何が起きているか」

「どこを見るべきか」

「次に何を調べるべきか」

を理解できる構成にします。


近年のBIツールには、

* 自然言語での質問

* 自動チャート生成

* 要約

* 異常傾向の提示

などのAI支援機能があります。

これらは有効です。

しかし、データ基盤が整っていない状態でAIを使っても、正しい分析にはなりません。

データの意味が違う。

欠損が多い。

KPI定義が揃っていない。

この状態では、AIが速く回答しても、その回答を信用できません。

順番は、

**データ品質

→ KPI定義

→ DWH

→ BI

→ AI支援分析**

です。

AIは、正しいデータ基盤の上で初めて価値を発揮します。


経営・マーケティング・プロダクトの3視点で売上高、営業利益、新規リード数、商談化率、継続率などの主要KPIを可視化したBIダッシュボード
経営、マーケティング、プロダクトの各領域でKPIを定義し、成果や変化を一つのBIダッシュボードで可視化します。単に数字を見るのではなく、異常や課題を早期に捉え、次の施策を判断できる情報基盤として活用します。

大規模なデータ基盤を一度に完成させようとすると、時間とコストが大きくなります。

そのため、段階的に進めます。

Phase 1:要件整理・データ基盤

最初に、

* データソース調査

* 不足データ特定

* KPI整理

* 標準化ルール

* ETL

* データ蓄積基盤

を整えます。

最初からすべてのデータを対象にする必要はありません。

重要なKPIに必要な範囲から始めます。

Phase 2:BIダッシュボード

次に、

* BI環境

* KPI可視化

* 部門別ダッシュボード

* 必要に応じたAI支援分析

を構築します。

Phase 3:運用・最適化

本番稼働後は、

* インフラコスト

* データ量

* 処理時間

* エラー

* データ整備工数

* 利用状況

を確認します。

そして、不要な処理や手作業を減らします。


複数DBと大量データがある場合、最初から全データを統合しようとすると、プロジェクトが長期化します。

そこで、

一つの重要な意思決定テーマから始める

方法が有効です。

たとえば、

* 顧客獲得

* 継続率

* サービス利用

* 売上

の中から一つを選びます。

そのKPIに必要なデータだけを集めます。

まず一つのダッシュボードを実際に使える状態にします。

その後、

* 新しいデータソース

* 新しいKPI

* 新しい部門

へ広げます。

この方が、早い段階で価値を確認できます。


今回のデータ分析基盤は、次の流れで構成します。

複数の業務データベース

操作ログ・システムログ

データ収集

変換・標準化・名寄せ・クレンジング

データレイク・DWHへ蓄積

分析用データを作成

BIダッシュボードで可視化

AI支援による分析

経営・マーケティング・業務改善へ活用

重要なのは、

BIツールだけを作らないこと

です。

元となるデータから、最終的な意思決定までを一つの流れとして設計します。


ダッシュボードを10個作る。

グラフを100個表示する。

それ自体には大きな意味はありません。

重要なのは、

* 集計時間が減ったか

* 数字の確認作業が減ったか

* 部門間の認識差が減ったか

* 意思決定が速くなったか

* 改善すべき場所を発見できたか

です。

データ基盤は、データを保存するためのシステムではありません。

意思決定を速く、正確にするための仕組み

です。


データ基盤整備、BIダッシュボード構築、運用・コスト最適化を3段階で進めるデータ活用ロードマップ
Phase 1でデータ収集・標準化・DWH整備を行い、Phase 2でKPIを可視化するBIダッシュボードを構築し、Phase 3で運用自動化やセキュリティ強化、コスト最適化へ進みます。小さく始め、実際に使える範囲から段階的に拡張することで、持続可能なデータ活用基盤を育てます。

Sekimosoft合同会社は、BIツールを導入すること自体を目的にしていません。

S3。

DWH。

ETL。

QuickSight。

AI分析。

これらはすべて手段です。

重要なのは、

データによって、どの判断が変わるのか

です。

どの顧客が継続しているのか。

どこで利用者が離脱しているのか。

どの施策が成果につながっているのか。

どこに改善余地があるのか。

その判断を支えるために、

データを集め、

整え、

定義を揃え、

見えるようにします。


BI・DWH・データ分析基盤についてご相談ください

次のような課題がある場合は、ご相談ください。

* 複数のデータベースに情報が分散している

* Excelで毎回集計している

* 部門ごとに数字が異なる

* BIツールを導入したが活用できていない

* データレイクやDWHをどこから作ればよいか分からない

* AWS環境で分析基盤を構築したい

* データ標準化やクレンジングの負担を減らしたい

* ダッシュボードの運用コストを抑えたい

* AIを使った分析環境を整えたい

最初からすべてのデータを整理する必要はありません。

まず、どの判断を速くしたいのか。

そこから逆算して、必要なデータと仕組みを設計します。

Sekimosoft合同会社は、現状整理、KPI設計、データ統合、ETL、DWH、BI、運用改善までを一気通貫で支援します。

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