> 本記事について
> 本記事は、商店街イベントや地域周遊企画で実際に起こり得る課題をもとに、BizNavi Kikakuが設計した企画モデルケースです。実在する特定の商店街、商工会、自治体、企業への導入実績や実測成果を示すものではありません。
> 実際の企画内容、使用サービス、データ取得方法、運営方法などは、地域、参加店舗数、予算、対象者、既存環境に応じて個別に設計します。
「今年のスタンプラリー、何人参加しました?」
「3,000人です!」
「それはすごいですね。では、その3,000人のうち、翌月も商店街に来た人は何人ですか?」
「……分かりません」
「次のイベントを案内できる人は?」
「SNSを見てくれていれば……」
「参加者は、どの店を好きになったんでしょう?」
「……そこまでは、分からないですね」
商店街のスタンプラリーは、地域に人を呼ぶ方法として、とても分かりやすい企画です。
店を巡る。
スタンプを集める。
景品をもらう。
家族や友人と楽しむ。
イベント期間中は、人通りが増えます。
普段は入らない店にも人が入ります。
SNSにも写真が投稿されます。
「今年も盛り上がったね」
関係者から、そんな声も聞こえてきます。
それ自体は、とても良いことです。
でも、ここで一つ考えてみたいことがあります。
スタンプを全部集めた人は、その後もその街に来ているでしょうか。
イベント中に初めて知った店へ、もう一度行ったでしょうか。
次のイベントにも参加したでしょうか。
友人や家族に、その街のことを話してくれたでしょうか。
もし、そこまで分からないままイベントが終わっているとしたら。
私たちは、スタンプラリーの本当の価値を、まだ十分に活かし切れていないのかもしれません。
BizNavi Kikakuが考えるスタンプラリーのゴールは、景品交換ではありません。
スタンプは、街との関係が始まる入口です。
今回は、商店街スタンプラリーを一度きりの集客企画で終わらせず、来街者を地域のファンへ変えていく「継続コミュニティ設計」の企画モデルケースをご紹介します。
想定するのは、地域商店街で開催される季節イベントです。
参加店舗は約30〜50店舗。
飲食店。
菓子店。
書店。
雑貨店。
美容室。
体験型店舗。
地域施設。
長年続く老舗もあれば、最近オープンした新しい店もあります。
主催者が抱えている悩みは、スタンプラリーそのものではありません。
イベント期間中には人が来る。
参加者もいる。
景品も交換される。
それでも、イベントが終わると人通りは元に戻る。
次のイベントでは、また最初からポスターを作り、広告を出し、SNSで告知し、
「どうやって人を集めよう」
というところから始まります。
そこで今回の企画では、スタンプラリーの目的を変えます。
目指すのは、
何人がスタンプを集めたか
だけではありません。
何人が新しい店を知ったか。
何人が街の中を回遊したか。
何人がお気に入りの店を見つけたか。
何人がイベント後も街とつながり続けたか。
何人が、もう一度その街を訪れたか。
そこまでを、一つの企画として設計します。
スタンプラリーの「ゴール」を変える
従来のスタンプラリーは、多くの場合、次の流れで設計されています。
参加する
↓
店舗を巡る
↓
スタンプを集める
↓
景品をもらう
↓
終了
分かりやすく、参加しやすい。
だからこそ、多くのイベントで使われています。
しかし、この設計には一つの弱点があります。
参加者にとっても、主催者にとっても、
景品を受け取った瞬間に、目的がなくなる
ことです。
景品交換をした。
楽しかった。
写真を撮った。
そして、家に帰る。
次にその街を訪れる理由がなければ、そこで関係は終わります。
そこでBizNavi Kikakuでは、最初に問いを変えます。
「何店舗巡ってもらうか」
ではなく、
「イベントが終わったあと、どんな関係が残ってほしいか」
を考えます。
例えば、
初めて来た人に、好きな店を一つ見つけてほしい。
親子で参加した人に、また休日に来たいと思ってほしい。
若い世代に、昔からある老舗の魅力を知ってほしい。
地域外から来た人に、次の季節イベントにも参加してほしい。
店主と来街者の間に、小さな会話が生まれてほしい。
こうした「イベント後に残したいもの」から逆算して、企画を組み立てます。
スタンプラリーを、
景品獲得ゲーム
ではなく、
街を知り、好きになるための体験
へ変えていくのです。
1.参加者は多い。でも、誰が戻ってきたか分からない
イベントの報告書には、
「参加者3,000人」
「景品交換数1,200件」
「アンケート満足度90%」
といった数字が並びます。
もちろん、それらも大切です。
でも、本当に知りたいことは、別にあります。
初めて来た人は何人だったのか。
何店舗くらい巡ったのか。
どの店をきっかけに、別の店へ移動したのか。
イベント後に、もう一度来た人はいたのか。
次回も情報を受け取りたい人はどれくらいいたのか。
そこが見えなければ、イベントは毎年、
「今年もたくさん来ました」
で終わってしまいます。
2.店舗が「スタンプを押す場所」になっている
スタンプラリーに参加してもらうために、多くの店舗が協力します。
店頭にポスターを貼る。
台紙を置く。
来場者にスタンプを押す。
しかし、その店がどんな場所なのか。
誰が運営しているのか。
何が人気なのか。
どんな歴史があるのか。
そこまで知らないまま、参加者が次の店舗へ移動してしまうことがあります。
これでは、店舗は単なるチェックポイントです。
スタンプは集まっても、
店のファンは増えていない
かもしれません。
3.毎回ゼロから集客している
春イベント。
夏祭り。
ハロウィン。
クリスマス。
新春企画。
地域では一年を通じて、さまざまなイベントが開催されます。
しかし、そのたびに、
ポスターを作る。
チラシを配る。
SNSで告知する。
広告を出す。
参加者をゼロから集める。
ということを繰り返します。
本来、前回のイベントで街を好きになった人がいるなら、その人たちとの関係は次の企画にもつながるはずです。
毎回、
知らない人を集める
だけではなく、
前回来てくれた人と、また会う。
その仕組みがあれば、地域イベントは少しずつ資産になっていきます。
全員に同じ街を歩かせない
一般的なスタンプラリーでは、
「5店舗を巡ってください」
「10個集めてください」
という形が多くあります。
でも、人が街を訪れる理由は同じではありません。
美味しいものが好きな人。
子どもと楽しみたい人。
古い街並みに興味がある人。
新しい店を見つけたい人。
店主との会話を楽しみたい人。
そこで今回のモデルケースでは、参加者が自分の興味に合ったテーマを選べる形を考えます。
例えば、
食べ歩きコース
地元グルメ。
パン。
スイーツ。
カフェ。
季節限定商品。
親子まち探検コース
子ども向けクイズ。
小さな体験。
公園。
地域施設。
家族で楽しめる店舗。
老舗発見コース
長年続く店。
地域の歴史。
昔から愛される商品。
店主しか知らない街の話。
新しい街の店コース
最近オープンした店。
若手店主。
新商品。
新しいサービス。
まちの物語コース
歴史的な建物。
地域に残る伝説。
昔の写真。
商店街を支えてきた人たち。
全員が同じルートを歩く必要はありません。
自分の好きなテーマで街を巡る。
その中で、
「こんな店があったんだ」
「今度は家族を連れてきたい」
「あの商品を、もう一度買いたい」
という発見をつくります。
目指すのは、
スタンプを全部集めてもらうこと
だけではありません。
一つでも、好きな場所を見つけてもらうこと。
それが、継続的な関係の始まりになります。
店舗を「スタンプの置き場所」で終わらせない
スタンプを押して、終わり。
それでは、店の魅力は伝わりません。
そこで、各店舗に小さな「体験」を組み込みます。
大げさなイベントを用意する必要はありません。
例えば、
「店主おすすめの商品を一つ見る」
「店にまつわる一問クイズに答える」
「昔の写真と現在の景色を見比べる」
「お気に入りの商品を一つ選ぶ」
「季節限定のミッションに参加する」
「店主の一言メッセージを読む」
といった、小さな仕掛けです。
ある老舗菓子店では、
「このお菓子が生まれたのは何年前?」
というクイズを出す。
ある書店では、
「店主が今月おすすめする一冊」
を紹介する。
あるカフェでは、
「この街を歩いたあとに飲んでほしい一杯」
を紹介する。
すると、参加者は、
スタンプを取りに来た人
から、
その店を少し知った人
に変わります。
さらに、
また来てもいいかもしれないと思う人
に変わっていきます。
スタンプラリーの価値は、訪問件数だけではありません。
一つひとつの店との、小さな接点をつくることにあります。
スタンプラリーと「その後」をつなぐ
ここが、今回の企画の中心です。
イベントが終わったあと、
「ご参加ありがとうございました」
だけで終わらせません。
参加者が希望すれば、その後も地域との接点を持てるようにします。
例えば、
次の季節イベントを知る。
新しくオープンした店を知る。
店主のおすすめを知る。
地域の小さな物語を読む。
次のまち巡り企画に参加する。
自分が気になる企画へ投票する。
こうした接点を、無理のない形で続けます。
ここで重要なのは、
継続コミュニティを広告配信リストにしないこと
です。
毎週クーポンを送る。
毎回セールを知らせる。
それだけでは、やがて見てもらえなくなります。
コミュニティに必要なのは、
見る理由。
参加する理由。
街へ戻る理由。
です。
今月のまちミッション
「雨の日に行きたい3店舗を巡ろう」
「この季節だけの商品を探そう」
「新しくできた店を訪ねよう」
みんなで決める次の企画
「次の商店街イベントでやってほしい企画は?」
「夏に食べたい地域グルメは?」
「次に巡ってみたいテーマは?」
参加者が、次の企画づくりに少しだけ関われるようにします。
店主の小さな物語
「この商品、実は30年前から作り方が変わっていません」
「店を継ごうと思ったきっかけ」
「この街で商売を続ける理由」
商品情報だけではなく、人の物語を届けます。
街への愛着は、店名や割引率だけでは生まれません。
人を知ることで、場所への愛着が生まれることがあります。
新店発見チャレンジ
「今月オープンした2店舗を巡ろう」
「若手店主のおすすめを聞いてみよう」
スタンプラリー終了後も、小さな街巡りを続けます。
季節ごとの再訪企画
春は桜。
夏は祭り。
秋は食。
冬は灯り。
一年を通じて、同じ街にも違う楽しみがあります。
一度来た人に、
次は違う季節に来る理由
をつくります。
コミュニティという言葉を聞くと、
専用アプリ。
大量の投稿。
毎日の交流。
大規模な会員サイト。
を想像する人もいるかもしれません。
しかし、最初から大きな仕組みは必要ありません。
毎日投稿しなくてもいい。
参加者同士が常に会話しなくてもいい。
大切なのは、
街との接点が、イベント終了後も完全には切れないこと
です。
月に一度、街の新しい情報を知る。
季節ごとに、小さな企画に参加する。
気になる店を見つける。
次のイベントに戻ってくる。
その積み重ねが、地域との関係をつくります。
BizNavi Kikakuが考える継続コミュニティは、
「大勢の人を集めて盛り上げ続ける場所」
ではありません。
戻ってくる理由を、少しずつ育てる仕組み
です。
毎月、小さな「また来る理由」をつくる
継続するために、毎月大きなイベントを開催する必要はありません。
むしろ、運営側が疲弊するような仕組みは長続きしません。
大切なのは、
小さな再訪理由を、無理なく続けること
です。
例えば、
1月は新春まち巡り。
2月は地域スイーツ企画。
3月は新店発見。
4月は桜散歩ミッション。
5月は親子まち探検。
6月は雨の日特典。
7月は夏祭りの事前企画。
8月は夜の商店街巡り。
9月は地域の食。
10月はハロウィン。
11月は店主おすすめ企画。
12月は冬の灯りと買い物。
大きなイベントを毎月開催するのではありません。
既存の地域行事や季節の変化に、小さな参加理由を加えていきます。
すると、
年1回のスタンプラリー
が、
年間を通じた地域との接点
へ変わります。
この企画で見るべき数字は、参加者数だけではありません。
例えば、
* 初めて街を訪れた人
* 複数エリアを巡った人
* 新しい店を知った人
* 好きなテーマを選んだ人
* 次回情報を希望した人
* 次の企画にも参加した人
* 再び街を訪れた人
などです。
すべてを最初から測る必要はありません。
予算や運営体制に応じて、本当に必要なものを選びます。
重要なのは、
何人集めたか
だけで終わらないことです。
見るべきなのは、
何人との関係が続いたか。
です。
従来型は、
広告
↓
イベントに来る
↓
スタンプを集める
↓
景品をもらう
↓
終了
↓
次回、また広告する
という流れになりがちです。
今回のモデルケースでは、
知る
↓
来る
↓
巡る
↓
好きな店を見つける
↓
街とつながる
↓
また来る
↓
誰かに話す
という流れを目指します。
スタンプラリーの期間だけを見るのではありません。
その前と、その後までを一つの企画にします。
イベントが終われば、会場装飾は片づけられます。
ポスターも外されます。
スタンプ台紙も役目を終えます。
しかし、
「あの店、よかったよ」
「あの街、また行ってみたい」
「次のイベントも気になる」
という気持ちは、残すことができます。
その気持ちが積み重なると、
イベント参加者は、
来街者になり、
再訪者になり、
地域のファンになっていきます。
そして、ときには、
次の人を連れてきてくれる存在になります。
商店街にとって本当に残したい資産は、
一度のイベントの参加人数だけではありません。
この街を、もう一度訪れたいと思ってくれる人。
その人との関係です。
Sekimosoft合同会社では、ITやシステムだけでなく、イベント、地域振興、観光活性化、コミュニティ、デジタル上の価値設計なども事業領域として考えています。
だから、
「紙のスタンプをスマホに変えましょう」
だけでは終わりません。
誰に来てほしいのか。
何を知ってほしいのか。
どの店を好きになってほしいのか。
なぜ、もう一度来るのか。
イベント後も、どんな接点を残したいのか。
そこから考えます。
紙が合う場所では、紙を使う。
人が話した方が伝わる場所では、人が話す。
既存サービスで十分なら、既存サービスを使う。
本当に必要な部分だけを、デジタルでつなぐ。
技術を入れることが目的ではありません。
地域との関係を続けることが目的です。
スタンプを集めた。
景品をもらった。
イベントが終わった。
それでも、スタンプラリーは成功と言えるかもしれません。
でも、その先まで設計できれば、もっと大きな価値になります。
新しい店を知った。
好きな場所ができた。
店主のことを知った。
次のイベントが気になった。
季節が変わったら、また来たくなった。
誰かを連れてきたくなった。
そこまでつながれば、
スタンプラリーは単発イベントではなくなります。
街との関係が始まる入口
になります。
* スタンプラリーの期間中だけ人が増える
* 毎回ゼロから集客している
* イベント後に参加者との接点が残らない
* 参加者数以外の成果を説明できない
* 店舗がスタンプを押すだけの場所になっている
* 商店街のファンを増やしたい
* 若い世代や子育て世代との接点を作りたい
* LINEやWebを使いたいが、何から始めればいいか分からない
* コミュニティを作りたいが、運営負担が心配
* 専用アプリを作るほどの予算はない
その悩みは、スタンプラリーツールだけでは解決しないかもしれません。
必要なのは、
イベントの終了後まで含めた企画設計
です。
BizNavi Kikakuは、
Spark
何を残したいのかを考える。
Shape
参加したくなる体験にする。
Stage
実際に街で動く形にする。
Connect
人と店と地域をつなぐ。
Sustain
一度きりで終わらない仕組みにする。
という流れで、企画を考えます。
まだ、具体的なシステムが決まっていなくても構いません。
「毎年スタンプラリーをやっているけれど、このままでいいのか」
「イベント後も参加者とつながりたい」
「商店街のファンを増やしたい」
「毎回ゼロから集客する状態を変えたい」
そんな段階から、一緒に考えます。
スタンプラリーをデジタル化したい。
それだけなら、世の中には多くのツールがあります。
でも、
一度来た人との関係を、次につなげたい。
来街者を、地域のファンへ変えていきたい。
という相談なら、必要なのはツール選びだけではありません。
どんな人に来てほしいのか。
何を好きになってほしいのか。
なぜ、もう一度来るのか。
そこから企画を設計する必要があります。
スタンプを、ゴールにしない。
街との関係が始まる入口にする。
それが、BizNavi Kikakuの考える商店街の継続コミュニティ設計です。
👉 BizDXAI 企画・新規事業「BizNavi Kikaku」
https://bizdxai.com/kikaku



